カシオのスマートウォッチ撤退は本当?時計事業の現在と今後を解説

スマートウォッチとスマートフォン、時計事業の転換を示すタイムラインを並べたイメージ

「カシオはスマートウォッチから撤退したの?」と気になっている人は多いかもしれません。結論からいうと、PRO TREK Smartを含むSmart Outdoor Watchは終了方向にあります。一方で、カシオの時計事業そのものがなくなったわけではありません。

この記事では、カシオ公式のサポート情報、現在のPRO TREK製品ページ、決算資料をもとに、2026年10月時点の状況を整理します。

結論:カシオはスマートウォッチから完全撤退したのか

「カシオがスマートウォッチから撤退した」という言い方は、PRO TREK Smart系の製品展開とサポートが終わる方向という意味では、実態に近い表現です。専用アプリのサポート終了が発表され、カシオの修理ページでも「Smart Outdoor Watch」が修理受付終了製品として案内されています。

ただし、これはカシオの時計事業全体の撤退を意味しません。カシオは現在もG-SHOCKやCASIO WATCH、PRO TREKなどを展開しており、時計事業は同社のコア事業のひとつです。

撤退と言われる理由はPRO TREK Smartの終了状況

WSDシリーズ向けアプリのサポートが終了

カシオは2024年12月、スマートアウトドアウオッチWSDシリーズ向けアプリについて、OSやスマートフォンに対するサポートを終了すると告知しました。対象機種はWSD-F30シリーズ、WSD-F21HR、WSD-F20シリーズ、WSD-F10で、サポート終了日は2025年8月4日です。

すでにインストール済みのアプリは継続利用できる可能性があるものの、カシオはOSやスマートフォンの仕様変更によって予告なく使えなくなる可能性があると説明しています。これは、新しいスマートウォッチを継続的に投入する状態とはいえません。

修理受付も終了製品として案内

カシオの修理案内では、修理受付終了製品のひとつとして「Smart Outdoor Watch」が掲載されています。中古品や在庫品を検討する場合も、購入前に本体だけでなく、アプリの動作環境、スマートフォンとの連携、修理受付の可否まで確認したほうが安全です。

現行PRO TREKは従来型のアウトドアウオッチが中心

現在のPRO TREK公式ページで案内されている新製品は、トリプルセンサー、電波ソーラー、アウトドアでの視認性や耐久性などを重視したモデルが中心です。WSDシリーズのようにWear OSを搭載した新しいスマートウォッチを現行ラインとして案内している状況ではありません。

そのため、検索上の「カシオ スマートウォッチ 撤退」は、カシオ全体ではなく、PRO TREK Smart/Smart Outdoor Watchという製品系統の終了と結び付いて生まれた疑問と考えると整理しやすいでしょう。

カシオの時計事業は現在も継続している

カシオの2026年3月期決算短信によると、時計事業の売上高は1,849億円、営業利益は271億円でした。北米、インド、ASEANなどでCASIO WATCHが好調を維持し、G-SHOCKも定番モデルが堅調だったと説明されています。

同資料が示すのは、スマートウォッチ専業への転換ではなく、G-SHOCKとCASIO WATCHを軸に時計事業の収益を伸ばす方針です。したがって、「スマートウォッチのラインが終了した」ことと「カシオが時計から撤退した」ことは、分けて考える必要があります。

確認したい点 2026年10月時点の整理
PRO TREK Smart 新製品の継続展開を確認できず、WSDシリーズ向けアプリのサポートも終了
Smart Outdoor Watchの修理 カシオ公式の修理案内で受付終了製品として掲載
カシオの時計事業 継続中。G-SHOCKとCASIO WATCHを中心に事業を強化
PRO TREKブランド 従来型のアウトドアウオッチとして新製品を展開

今後はスマートウォッチよりカシオらしい時計体験が中心

カシオの社長メッセージでは、2026〜2028年度の中期経営計画について、コア事業である時計事業と教育事業の成長・収益拡大に注力すると説明しています。時計事業を縮小して撤退する方向ではなく、ブランドと商品価値を高める方向です。

また、カシオの統合報告書2025では、クォーツ市場の変化を機会と捉え、「カシオらしいスマートウォッチ」の創出にも挑戦すると記載されています。ただし、これは将来の挑戦方針であり、WSDシリーズの後継機や発売時期を発表したものではありません。

公開情報から見る限り、今後の軸はApple WatchやWear OS端末と同じ土俵で機能数を競うことより、G-SHOCKやCASIO WATCHで培ったデザイン、耐久性、ブランド性にスマートな要素を組み合わせることだと読めます。これは公式発表をもとにした方向性の整理であり、具体的な新製品を予測するものではありません。

WSDシリーズ利用者と購入検討者が確認すべきこと

  • WSDシリーズを中古で購入する場合は、スマートフォンのOSと専用アプリの動作状況を確認する
  • 故障時にカシオ公式の修理を受けられるか、購入前に確認する
  • 通知、健康管理、アプリ利用が目的なら、現行のスマートウォッチ製品と比較する
  • 時刻の見やすさ、耐久性、アウトドアでの計測が目的なら、現在のPRO TREKを確認する

特に「カシオの新しいスマートウォッチを買いたい」という目的の場合、過去のPRO TREK Smartの在庫品を現行品と同じ感覚で選ぶのはおすすめできません。サポート期間や連携機能が、購入後も維持されるとは限らないためです。

まとめ

カシオのスマートウォッチ撤退については、PRO TREK Smart/Smart Outdoor Watchの製品展開とサポートが終了方向にあるという理解が適切です。WSDシリーズ向けアプリは2025年8月4日にサポート終了となり、修理案内でもSmart Outdoor Watchは受付終了製品として扱われています。

一方、カシオの時計事業は継続しており、2026年3月期もG-SHOCKとCASIO WATCHを中心に業績を上げています。今後も時計事業をコアに、カシオらしい新しい時計体験へ取り組む方針は示されていますが、現時点でWSDシリーズの後継スマートウォッチが発表されたわけではありません。

参考にしたカシオ公式情報

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